うえしまさんの備忘録

うえしまさんの活動の備忘録をここに淡々と書いていきます。ジャンルは色々ですが、主にIT関連の記事を書きます。

第4回わたあめ勉強会

教材

前回と同じです

内容

  • 企業の所有者のお話
  • 企業の社会的責任のお話

レジュメ

■わたあめ会 第4回(2008年06月16日、きをふし)

part3 マネジメントの責任

●1章 企業の所有者が変わった

▼年金基金

年金基金が企業の所有者であると同時に債権者ともなった。

「債権(さいけん)とは、ある者(債権者)が特定の相手方(債務者)に対して一定の行為(給付)をするよう要求できる権利をいう。債務者の側から見た場合は債務(さいむ)と表記され、一定の行為を義務づけられる。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%B5%E6%A8%A9

所有と経営の分離」(読んでないけど)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%80%E6%9C%89%E3%81%A8%E7%B5%8C%E5%96%B6%E3%81%AE%E5%88%86%E9%9B%A2
コーポレートガバナンスを行なううえで重要である。

1950年:GMによって初めての近代的年金基金が設立された
1970年代初め:年金基金がアメリカの株式資本の主たる所有者として登場
人口構造から年金基金の資産が成長していくことは明らか。
しかし20年にわたって、この権力構造の変化は認められなかった。


▼投資家から所有者へ

投資家:短期的で、売却できる株式を運用する
所有者:大規模な持ち株で、機関投資家の間くらいでしか取引できない

所有者は、企業が適切なマネジメントを行っているかどうかを確かめる。
企業は、権限と能力をもつ協力で自立したマネジメントを必要とする。
(企業自体は自立したを行なうけれども、監視する)
マネジメントは仕事と成果を定義し、明確な責任をもたなければならない。


▼マネジメントの責任1

「株主、顧客、従業員、供給業者、工場所在地の地域社会の間の、
 利害をバランスさせる」(ステークホルダー(利害当事者)の考え方)
(1950年頃の定義)
→成果の定義、「バランスさせる」の意味、責任構造があいまい

売却益という幻想から、乗っ取り屋に株式を提供せざるをえなかった。
乗っ取りによって知識労働者は疎外され、経営は悪化することが多い。


▼マネジメントの責任2

「シェアホルダー(株主)の利益」「株主にとっての価値」を最大化する

短期的に株価を高くするという目標→永続しない
年金基金の投資期間は、加入者が退職するまでの期間、平均15年。

受給額確定型年金基金:資産価値(株式市場)の成長に頼ったやり方?
拠出額確定型年金基金:雇用主が従業員の賃金の一定割合を毎年拠出する(最近)


▼マネジメントの責任3

ドイツ、日本:「富の創出能力」を最大化する

目標を具体的な仕事に転換するには?

それらの目標すべてを統合するのは、財務上の目標・責任。


▼マネジメントの責任を制度化する

外部の組織である事業監査が体系的な手順にもとづいて監査する。

取締役会を統治機関として効果的なものにするには?

「取締役会の仕事を規定し、その仕事ぶりと貢献について
 具体的な目標を設定し、実際の仕事ぶりを定期的に評価していけばよい」

「その企業にコミットする所有者を代表する」←所有者だから企業が適切なマネジメントをおこなっているか検査する。

年金基金は権力以上の責任をもつ。
「アメリカのもっとも重要な存在としての
 大企業の仕事ぶりと成果を確実なものにするという責任」

細かい仕事を取締役、
●2章 いかにして社会的責任を果たすか

▼社会的責任の問題

・それぞれの組織自体が社会に与える影響から発生する問題
  ・組織が社会に対し行ったことに関わる責任
  ・社会に与える影響は、目的に付随して起こる避けられない副産物

・社会自体の問題
  ・組織が社会のために行えることに関わる責任
  ・社会の問題は、社会そのものの機能不全から起こる
  ・社会が健康であることは組織のマネジメントに不可欠


▼社会に与える影響の問題

社会に対する影響は攻撃とみなされる→責任が生じる

社会的影響に対処するには?
・その全貌を明らかにする
・組織の目的に不可欠な活動以外はすべて中止する
  →影響を取り除くことを事業にする

工場の環境汚染を防ぎ、除去した物質によって新製品を開発(ダウ・ケミカル
有害な製品を毒性試験するための研究所をつくり、開発に活かす(デュポン)

社会的影響の問題を解決するには、公的な規制によるトレードオフが必要。

「社会に対する責任ではなく、自らの組織に対する責任である」
 →社会的影響による問題を事業上の機会にするのが大事ってこと?
組織が機能する事が重要である。

▼社会の問題

社会の問題の解決を事業上の機会に転換する。
社会の要請に応え、同時に自らの利益にする。
公的機関の機能と、企業の機能の両方を満たす。

社会的なイノベーションによって変化を新事業に転換する。
インフラの発達や、賃上げによる労働コストの節減など。

イノベーション:ひらめきを体系化かすること(ものの見方を変える)
メンデレーエフ周期表とか(『テクノロジストの条件』)

事業上の機会に転換することができな問題にどこまで取り組むべきか?


▼社会的責任の限界

組織の役割は、組織を機能させ、目的とする貢献を果たすことが第一。

将来の活動に必要な利益の最低限度について知らなければならない。
そのうえで、社会的責任について意思決定し、それを内外に説明する。

アカウンタビリティ「〔責任,責務の意〕社会の了解や合意を取りつけるために業務や研究活動の内容について対外的に説明する責任のこと。行政機関や企業の倫理として浮上。」

経済的な能力の限界を把握し、業績をあげるという責任を果たす。

能力のない仕事や価値体系に合致しない課題に取り組むのは無責任。

マネジメントは自らの組織に欠けている能力を知っておく必要がある。
企業は定量化できない分野が苦手(地域への貢献は定量化できない)だが、仕事を定義できる問題もある。


▼責任と権限

社会への影響は、組織が権限を行使した結果。
責任を要求されたら、自らの権限について徹底的に考え直す。

責任「自分がかかわった事柄や行為から生じた結果に対して負う義務や償い」
権限「ある範囲のことを正当に行うことができるものとして与えられている能力。また、その能力が及ぶ範囲。」


▼組織が果たすべき最大の貢献、最大の社会的責任とは

責任をとる負担、能力の限界、不当な権限には抵抗しなければならない。

深刻な問題には関心を払い、問題がどこにあり、どう取り組むべきかを検討。

組織の責任は、それぞれが果たすべき機能を遂行すること。


▼プロフェッショナルの倫理とは

ビジネスの倫理は、
日常的な個人に関わる倫理、人間としての美意識の問題とは無関係。ビジネスの倫理ではない。

「地域社会において積極的かつ建設的な役割を果たす」という倫理的な責任。
これも市民としての貢献の問題であり、マネジメントの責任ではない。

マネジメントに特有の倫理の問題は、
「組織社会において主導的な地位にあるグループを構成していること」
から生じる。つまり「プロフェッショナル」としての責任の倫理。

プロは「知りながら害をなすことはない」という信頼に応える。
自らの知識と判断によって自立しているという点では私的、
その言動が依頼人の利害によって制限されているという点では公的。

所得格差の増大という錯覚が信頼関係を破壊する
・付加給付による報酬が足枷となり従業員を雇用主のもとに縛る
企業の機能を利潤動機で説明し、一般市民の経済への理解を不可能にしている
 →利益の正当性や機能について説明しなければならない。

感想

企業が求められている社会的責任の問題が個人的に関心があった。企業がどこまで社会的責任を負うかという問題は非常に微妙なもんだいであるということを改めて感じた。この問題に関して何よりドラッガーさんに共感した点がある。それは、能力のない仕事や価値体系に合致しない課題に取り組むのは無責任という点である。企業はただ闇雲にお金をばら撒いて貢献すればいいのではなくて、端的に言うなら企業の専門分野を生かした貢献が必要であるということである。それでなければやらないほうがいいという感じのニュアンスだった。あと定量化できないような社会貢献もやることは危険であるとも言っていた。グダグダになたり企業満足に終わったりすることを避けているだろうと思った。
個人も企業もそういう意味では同じであると思った。社会貢献において大事なことは自己満足に終わることなく定量化可能な目的を設定して行うことが重要であり、また自らの専門分野及びできる範囲での社会貢献を行うことが重要であるということである。
WEB系企業に求められている社会的責任って何なんだろう。それを行うことで企業利益を損なうんじゃないか。秋葉原の事件はウェブ系の会社にも責任があるのだろうか。そんなことが頭をよぎった。

美しいまとめはid:kiwofusiがやってくれるので大丈夫♪♪♪そちらを参照してください。

終わりに

勉強会終了後にid:kiwofusiと「特許っておもしろいよね」って話をしていた。特許検索でいろいろと面白いものができたら楽しいよねーみたいな話をしていた。自然言語処理でもにょもにょすればおもしろいものができるんじゃななかろうか。特許って奥が深い。そこらへんの基礎知識も勉強しないとなぁと思ったりした。